SAMPLE 01 / ENTERPRISE ARCHITECTURE

システム一覧の前に、
変革の判断原則と、強化すべき企業能力を明確にする。

EA原則は、部門・案件ごとに揺れる設計判断へ一貫性を与えます。企業能力マップ(Capability Map)は、現在の組織図やシステム構成から離れ、「事業として何ができる必要があるか」を共通言語にします。このサンプルでは、原則、企業能力、経営価値、業務・情報・アプリケーションへの追跡を一つの検討構造として示します。

ARCHITECTURE PRINCIPLESCAPABILITY MAPTRACEABILITYTRANSITION
P-01
PRINCIPLE価値起点で設計判断を統一
C-02
CAPABILITY強化する企業能力を特定
T-03
TRACE業務・データ・ITへ展開
WHY THIS ARTIFACT

EA原則と企業能力マップは、
投資案を選ぶために使う。

網羅的な図を作ることが目的ではありません。複数部門・複数システムにまたがる変革で、何を標準化し、何を差別化し、どの企業能力へ先に投資するかを判断します。

01 / ALIGN

経営とITの言葉を揃える

戦略テーマを機能要件へ直接変換せず、必要な企業能力と意思決定へ展開します。

02 / PRIORITIZE

投資の焦点を絞る

価値寄与、課題影響、依存関係、準備度から、強化すべき企業能力の優先順位を議論します。

03 / GOVERN

設計判断を統一する

原則、例外条件、決定権を定義し、案件ごとの個別最適と再議論を減らします。

04 / TRANSITION

現実的に移行する

TargetだけでなくTransition Architectureを置き、依存関係と段階的な移行を示します。

ARCHITECTURE PRINCIPLE SAMPLE

原則を標語で終わらせず、
具体的な判断基準と例外条件にする。

原則は「常に守る理想」ではなく、選択肢を比較する基準です。適用範囲、理由、実務への含意、例外条件、責任者、見直し条件を一組で管理します。

ARCHITECTURE PRINCIPLE / SAMPLEAP-01 / VALUE BEFORE SOLUTION
STATEMENT / 原則製品・システムからではなく、変える経営判断と企業能力から要件を定義する。
RATIONALE / 理由

ツール起点では価値との対応関係が失われ、重複機能、過剰要件、部門最適が生じやすいため。

IMPLICATIONS / 実務への含意

投資要求に、価値ドライバー、対象となる企業能力、Decision Use Case、効果仮説、依存関係を添付する。

EXCEPTION / 例外

法令・セキュリティ・サポート終了等の期限対応は、リスク根拠と暫定期間を明記して例外審査する。

DECISION RIGHTS / 決定権

原則責任者、Architecture Review、投資会議の役割を定義し、案件内だけで例外を確定しない。

REVIEW / 見直し

戦略・規制・主要プラットフォームの変更、重大な例外蓄積を契機に妥当性を再確認する。

AP-01

Value before solution

価値、意思決定、企業能力から必要性を説明する。

AP-02

One meaning, explicit owner

重要データの意味と責任を共有し、暗黙の重複定義を避ける。

AP-03

Reuse before build

共通能力と差別化能力を分け、再利用の判断を先に行う。

AP-04

Transition by design

Targetだけでなく、移行中の業務・データ・統制を設計する。

BUSINESS CAPABILITY MAP / SAMPLE

組織図ではなく、
「できる必要があること」で全体を見る。

以下は業種を特定しない説明用マップです。赤は優先議論の想定例、グレーは依存関係の確認対象で、実在企業の成熟度評価ではありません。

優先議論の想定例依存関係の確認対象全体整合を確認

方向付け・統制

経営戦略・ポートフォリオStrategy / Investment
価値・効果マネジメントValue / Benefits
リスク・コンプライアンスRisk / Control
エンタープライズアーキテクチャPrinciples / Roadmap

市場・顧客

市場・顧客インサイトSegment / Need
価値提案・商品設計Offer / Portfolio
営業・案件マネジメントPipeline / Account
顧客サービスService / Experience

供給・実行

需要・供給計画Plan / Balance
調達・パートナー管理Source / Supplier
オペレーション実行Deliver / Quality
資産・サービス管理Asset / Lifecycle

経営基盤

財務・業績管理FP&A / Control
組織・人材Organization / Skills
データマネジメント責任分担 / Quality
デジタル・ITサービスProduct / Platform

サンプルの読み方:色の強弱は成熟度や優劣を表す実測値ではありません。実際には、戦略寄与、顧客・業務影響、現状課題、依存関係、実行準備度を根拠とともに評価し、優先する企業能力を合意します。

END-TO-END TRACEABILITY

経営の言葉を、
実装要件まで切らさない。

各層を別資料にしても、識別子と関係を持たせることで「この要件は何のためか」「この戦略に必要な能力は揃っているか」を追跡できます。

S-01 / WHY戦略テーマ・価値ドライバー

例:継続収益の拡大/意思決定速度/統制リスク低減。

C-02 / WHAT強化する企業能力

例:顧客インサイト、価値提案、案件管理、データマネジメント。

D-03 / DECIDE意思決定・KPI・権限

誰が、どの頻度で、何を比較し、どの行動を変えるか。

B-04 / OPERATE業務・組織・情報

End-to-Endプロセス、役割、例外、データ定義、品質責任。

A-05 / ENABLEアプリケーション・技術

機能配置、連携、標準、セキュリティ、運用、ライフサイクル。

R-06 / CHANGE施策・依存関係・移行単位

何を先に整え、どのTransition Architectureを経てTargetへ移るか。

CAPABILITY PRIORITIZATION

点数だけで決めず、評価根拠と依存関係を残す。

評価軸は戦略と対象範囲に合わせて定義します。スコアは議論を置き換える答えではなく、前提の違いを見つける補助線です。

企業能力優先順位付けの評価構造例。値や判定は掲載していません。
評価軸確認する問い主な根拠判断上の注意
戦略寄与目標とする価値・顧客・リスクにどの程度直結するか。中期計画、価値ドライバー、経営KPI。抽象的な「重要」で揃えず、寄与経路を示す。
現状ギャップ必要能力と現在の意思決定・業務・情報の差は何か。業務観察、KPI、課題、統制、利用者の声。システム老朽化だけを企業能力のギャップとしない。
依存・波及他の施策や企業能力の前提になるか。依存関係図、データ・プロセス・アプリ配置。前提整備と価値実現の順序を分けて考える。
実行準備度責任者、データ、人材、予算、変更余力があるか。体制、スキル、データ可用性、既存プロジェクト。準備度が低い重要領域を単純に後回しにしない。
QUALITY CHECK

図が埋まったかではなく、
判断が前へ進むかを確認する。

最終成果物だけでなく、作成途中の論点と反証可能性をレビューします。

CHECK 01 / BOUNDARY

粒度と境界が一貫している

組織、プロセス、システム名が企業能力に混在せず、対象範囲とレベルが説明できる。

CHECK 02 / EVIDENCE

優先度の根拠を示せる

経営価値、課題、データ、関係者の判断を分け、推定だけで根拠のない評価をしていない。

CHECK 03 / OWNER

更新責任が決まっている

原則とMapの責任者、利用会議、変更契機、版、例外、関連成果物を管理できる。

HOW TO USE

EAの作成自体を目的にせず、
重要な設計判断に活用する。

  1. 01 / FRAME

    経営課題を定義

    価値ドライバー、変える意思決定、対象範囲、期限を整理します。

    判断:なぜ今変えるか
  2. 02 / MAP

    企業能力を可視化

    必要能力、現状の課題、責任、依存関係を共通言語にします。

    判断:何を強くするか
  3. 03 / DESIGN

    原則とTargetを合意

    業務・データ・アプリ・技術の設計方針と例外条件を決めます。

    判断:どう設計するか
  4. 04 / TRANSITION

    段階的な移行計画へ展開

    準備度、依存関係、価値実現、リスクを踏まえ段階計画へ変換します。

    判断:何から実行するか

掲載方針:確認できない支援実績、顧客名、改善率、案件数、資格、成果保証は掲載しません。本サンプルの適用可否と必要粒度は、対象企業の事実と目的を確認して判断します。

FROM PORTFOLIO TO ARCHITECTURE

複数のDX施策を、
一つの投資判断と移行計画へ。

既存のシステム一覧、DX施策表、中期計画、RFPがある場合も、まだ構想段階の場合も構いません。強化する企業能力と判断原則から、必要なEA成果物を整理します。

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